今号からの新シリーズでは、【営業管理の効果的な方法】【営業情報の収集とデータ活用】【経営革新と新しい試み】について掲載していきたいと思います。
【営業管理の効果的方法】
まず、営業管理という概念の前に地場中小・中堅建設業における現状の共通していると思われる基本的な問題を考えてみます。最近の例ですが、営業部門の改善施策の方向づけを検討するときにブレーンストーミング法で自社の問題点を挙げさせると、下記のような共通した内容に集約されるケースが多く見受けられます。
○官庁営業の問題点
- 設計事務所との繋がりが弱いので情報が遅い。
- 施工実績が分からない。(資料が整備されていない)公募型指名競争入札等のケースにおいて、過去の類似した工事実績を工事部門に問い合わせて提出資料を作成するのにかなりの時間がかかり、タイミングが遅れる。
- 人脈がない。工事に関する情報が遅い。
- 営業担当者に専門知識がない、または図面の見方が分からない等、工事技術に関する知識が不足している。また、会社として教育システムが整備されていないため、いつまでたっても技術的知識が向上しない。
- 情報が聞き出しにくい環境になっている。
- 役所に対するフォローが実施されていない。現場の状況などを営業が把握していない。
- 価格競争に弱い。
- 大手ゼネコンとのコネクションづくりが弱い。
- 情報を各自がバラバラに持っており、共通の営業情報になっていない。したがって組織的営業活動ができないし、また実施されていない。
- 支店間・部門間の協力体制が弱い。また情報を交換するという枠組が会社として作られていない。
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○民間営業の問題点
- 物件、新商品に関する情報源が少ない。したがって顧客数が横ばいあるいは減少傾向にある。
- メンテナンス対応が遅い。したがって苦情が多い。
- フォローが徹底されていない。(竣工後検査等)
- 大型物件が少ない。(受注率低下傾向)
- 会社として民間物件への対応がスムーズでない。
- 営業戦略的に顧客(特に新規客)へアピールするものが乏しい。
- お客さまに説明するための工事内容の知識不足。
- 見積りが高い。他社との競争に勝てない。
- 情報管理が不徹底。
- 企画書(提案書)のマニュアルが不徹底
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共通していえることは、情報量の不足、技術知識の不足、他社との競争に負けるということである。
大手の場合は、この弊害を防ぐ意味から建築に関しては総括所長は営業活動(受注活動)を中心に展開させる方向づけと組織機構に変えてきている。それでも建築・土木の現場代理人を営業に回しても、十分営業活動の効果が出てきているとは言いがたいのが現状ではないだろうか。
また、営業担当者の数においては大手ゼネコン・地場上位10社前後を除き、地場の中小建設業(官庁営業が中心)において、営業マンが多いというよりもむしろ不足している傾向がある。
さらに、営業管理というものの考え方も言い過ぎかもしれないが、3〜4年前まではほとんどなかったに等しい。(トップの営業活動がほとんどであり、この傾向は今もかなり強いし、実態であろう)例外的に住宅専門業者がかなりの数の営業担当者を抱えて営業全体としての営業管理を実施している。
最近では、これではいけないという考え方の経営者が多くなっており、営業管理をしなくてはいけないということがかなり浸透し始めている。しかしながら、方法論・実施施策が実務になかなか直結していないのが現状である。
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