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建設経営セミナー


■『業績向上につながる人事制度』(8) 【第26号 平成14年5月14日発行】
(株)日本コンサルタントグループ経営コンサルタント 塚田 武志

 第2ステップ;人事制度概略構築

(2)等級数の設定
 先月号で設定したそれぞれの階層の中でも、習熟度を考慮する必要があるでしょう。例えば、現場管理を担当する監督職層において、簡単な現場なら担当できる社員と規模が大きく複雑な現場もなんなく管理できる社員とでは同じ等級に位置付けることが適当であるとは考えられません。自社の社員数や現場の規模・種類・難易度などを良く考えて、それぞれの職務階層をいくつかの等級に分けてください。
一般的に、社員数が少ない会社では等級数は8から10等級程度がいいでしょう。いろんなケースを想定して等級数を多くしすぎると、昇格が年功的になってしまい、人事制度改革の趣旨が生かせなくなります。

 ●等級数の設定(例)
 ここでは総合職と一般職に分けていますが、同じ事務職でも判断や工夫が要求される職務を担当する社員と定型的な判断を要しない職務を担当する社員がいると思います。総合職と一般職としてこの職務の性格の違いを考慮した期待や処遇をするために設定した人事コースです。


(3)評価ウエイトの設定
 前述のとおり、それぞれの職務階層において何を中心に期待したいかを、人事考課における評価ウエイトという形で表現します。
 筆者の考えでは、部長や課長といった組織をマネジメントする経営職・管理職層については、課題解決や業績といった仕事のアウトプットのみの評価にすべきでしょう。また、新入社員などの初級職層についても、経営への参画意識をもたせ仕事への動機付けを図るために、仕事へのインプットだけではなく、課題解決などのアウトプットも少ないウエイトであっても考課項目として取り入れるべきでしょう。

(4)給与体系の設定
 多くの企業では、すでに年齢給あるいは能力給の賃金テーブルがあると思います。ただ、既存の賃金テーブルでは、職務階層別の職務の責任度合いや難易度に充分応えるだけの等級間格差がないものが多く見られます。この人事制度では、職務階層の違いで賃金格差を多くつけることも考えるべきです。同一階層内の等級の違いによる賃金格差は小さくてもかまわないですが、職務階層が変わる時に職責の増大に応えられるだけの昇格メリットが感じられる賃金格差がつくような賃金テーブルを設定してください。
 また、基本給以外に多くの手当がある場合には、職務に関係するものは基本給に組み入れるなど、手当部分の縮小整理を図ってください。


 第3ステップ;人事制度の詳細検討

(1)等級別期待水準の設定
 期待水準は各職務階層あるいは等級ごとにどのような仕事をして欲しいか、どのような能力を身につけて欲しいかを整理したものです。
 能力に関する期待水準については、分析力や判断力あるいは公的資格といったものを階層別に設定すればよろしいでしょう。ただあくまでも職務に必要な能力という観点でまとめることが必要です。上位等級において能力項目を考課対象としない場合、上位等級・階層の職務遂行のために必要な能力を取り入れることも考慮してください。
 職務遂行に関する期待水準については、過去の「建設経営通信」を参照してください。機能体系から部門別・職位別の職務に落とし込み、その結果を職務基準書という形でまとめなおしてください。職務基準書の内容は職務遂行度合を評価する人事考課項目を決定する際の材料となります。

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