第4ステップ;人事制度の運用準備および試行〜軌道乗せ
(3)その他の運用準備と軌道乗せ
人事制度に限らず全ての経営システムは一年程度ではなかなか軌道に乗らないものです。システム構築段階では充分考えたつもりでも意外なところに盲点があったり、システムを動かす社員の能力、例えば考課者の能力などが不十分で思った通りの成果を上げないことのほうが多いと考えたほうが良いでしょう。
この人事制度の場合、完全に軌道に乗るのは2〜3年かかるものと考えて下さい。それまでの間は、人事考課の点数はつけるが、賃金への反映を保留あるいは少なくするなどの経過措置を充分に考えておく必要があります。また、課題解決のための目標設定も、業績向上に直結する目標設定が出来るようになる為には、企業組織に目標の品質を評価する能力があることが前提です。この目標の品質いいかえれば仕事の品質を評価する目を欠いたアウトプット中心の人事制度では、早晩形骸化し業績向上などとは全く関係の無いものになってしまいます。
最後に人事制度を改革する時の注意事項をまとめてみましょう。
(1)経営者が意識を変えること
人事制度がうまく動かない原因が経営者の意識にあることが多く見られます。経営者自身が今までの考え方を捨てて新たなシステムを受け入れないとシステムは動きません。新しい人事制度を構築し試行しても、「いや彼はがんばっている。こんなに評価が低いわけがない」と言い張る経営者によって改革がストップしてしまうことも少なくありません。
(2)期待水準・考課表の内容は改定を惜しまないこと。
昨今はISOに取り組んでいる企業も多いので、改定に対するアレルギーは払拭できていると思います。一度創ったものを大事にするということは、実情に合わせて常に改訂を重ねていくことと考えてください。
この二つの事項は、経営を改革する上で重要なことです。意識を変えること、修正を惜しまないこと、しっかりと注意して人事制度改定に取り組んでください。
|