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建設経営セミナー
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■『建設市場を勝ちぬく企業経営』(7)
【第35号 平成15年4月14日発行】
(株)日本コンサルタントグループ 経営コンサルタント 平林 修二
11)様々な戦略の類型
ここで述べたいことは、技術・工法でも何でも構わないのですが、「商品」には「ライフサイクル」があり、その時期によって実施するべき戦略は違うということです。
例えば、今流行のローコストマンションという商品を例にご説明します。
「ローコストマンション」は、都市部では既に「発展期」は終わって「成熟期」に入っております。したがいまして、平林建設が「ローコストマンションが今売れていそうだからやってみようか」と考えても、ローコストマンションは「成熟期」の商品ですので、積極的な投資をしてはいけません。言い過ぎかもしれませんが、取り組んではいけない商品なのです。
ただし、地域によっては、まだ賃貸というように「導入期」から「成長期」と言う市場があるかもしれません。その場合は、自社ブランドを確立すると言う戦略目標に基づいてマーケティングやコストダウンにより、売れる仕組みを確立できれば、まだまだ売れるという事になります。
ただし、開発スピードがゆっくりで自社開発だけでは間に合わない場合は、技術を持っている企業と業務提携をして、「今我々はこのような商品を持っています」と言う新聞発表をすることもライフサイクルを意識したマーケティングのひとつです。
上記のように「商品」の「ライフサイクル」を中心にした考え方は、製造業が一般消費者に対して実施してきたことですが、建設業の市場の中でも十分考えなければいけない戦略です。
この他にも、戦略の古典と言われる「ランチェスター戦略」や「孫子の兵法」があります。
12)経営戦略づくりのステップ
今までは色々な戦略についてご説明をしてまいりました。ここでは、経営戦略の枠組みの作り方を述べます。
経営戦略をつくるときの第1ステップは、まず目標を明確にすることです。目標とは、定量目標と定性目標の2つが有ります。定量目標とは数値のことで、皆様方の会社では、何年後にどのくらいの受注・完工高・利益が必要なのかという目標です。定性目標は何年後にどのような状態にあるか(例えば、地域貢献度一番企業など)という目標です。この2つを明確にしてください。そして、現状と目標の差を埋めていくために何を実施するのかを決めることが戦略を組むということです。
戦略を組むための第2ステップは3Cを知り自社の「強み」「弱み」を分析をすることです。
3Cとは、
「顧客=customer」「競合=competitor」「自社=company」
です。
この中でも、「自社=company」のことを知らない企業が多く有ります。皆様の会社でも、自社の良い点を100個挙げてください。相当な努力をしないと出ませんが、その中に、皆様の会社の宝物が入っています。ほとんどの会社では30個ぐらいしか出てきません。社長や幹部が自社の歴史を社員に良く伝えている会社では70個ぐらいまで上がります。そこから根堀り歯堀りして集めていくプロセスが重要です。そのプロセスに戦略の芽が隠されています。
戦略を組む第3ステップは、分析された自社の「強み」を生かす機会を「具体化」することです。活動の施策・アクションプランを中期の計画や年度の計画に落とし込んでいくことで、「戦略体系」ともいいます。これ理屈っぽく言えば、「戦略理念」というミッションやビジョンを、「基本戦略」というドメイン(=事業領域)を明確にし、そのドメイン(=事業領域)のKFS(=主要成功要因)を明確にして、営業戦略・商品戦略・施工戦略などの機能別戦略を作成します。
大まかですが、このステップが戦略づくりのステップとなります。
<戦略の例>
経営理念
【ミッション】我々は、生活者が快適な生活のできるまちづくりに貢献する。
【ビジョン】我々は、生活者が住み良く、安全で快適なまちを創造する。
経営戦略
【ドメイン】住み良く、安全なまちにする事業
→RC住宅、改修を目的としたリニューアル土木など
【主要成功要因】ローコストなRC住宅技術、コンクリート補修を中心とした
リニューアル土木技術の取得により新市場を獲得
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