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建設経営セミナー


■『建設業にフィットする人事制度の再構築』 〜建設業の現状を打破する〜

  第9回「経営改革に貢献する人事効果」   【第45号 平成16年4月16日発行】
(株)日本コンサルタントグループ 経営コンサルタント 塚田 武志

今号からは職務期待水準をベースにした人事考課の内容を解説します。確認しておくべきことは、人事考課の内容はそれ自体を独立させて考えてはいけないということです。今まで解説したように、会社全体の戦略や機能のデザイン、それらを実現あるいは稼動させるための社員の立場ごとの役割を明確にし、それがどの程度実施できているか、成果を出しているかという観点から、人事考課内容を決定する必要があります。今回は目標管理制度を活用した人事考課のしくみを解説します。

12. 目標管理制度を軸とした考課制度

【図表1】
職務遂行目標
△職務基準より設定
▽次の等級へ昇格するための職務遂行レベルアップのための目標
機能課題目標
△機能課題(経営計画)より設定
▽各機能のあるべき姿の実現に必要な課題解決のための目標
先回、経営における機能を営業・生産・管理の3機能を軸にまとめ、それぞれの機能に対して、職掌・職位ごとの職務および企業として取り組むべき課題を整理する手法を解説しました。つまり、各社員は自分が果たすべき職務を、課題の解決に対する役割という「期待水準」すなわち「目標」が明確になったということです。

この「目標」をうまく活用して人事考課につなげることにします。

職務に対する目標を「職務遂行目標」、課題解決に関する目標を「機能課題目標」として、各社員が目標を設定することになります(図表1)。

13. 職務遂行目標の定め方

1)  職務遂行状況の評価

機能と関連付けられた職務は、その分類の仕方にもよりますが、100から200の数に上ることも珍しくありません。これらのすべてを毎回の人事考課でチェックするのは現実的ではありませんし、すでに十分できている職務を重ねて考課することは、考課のマンネリ化にもつながりかねません。したがって、十分できている職務は考課の対象からはずす必要があります。

また、職務ごとの重要さにも差があります。重要度の低い職務をいくらこなしても、経営にとって影響が大きい職務がおろそかになっていては、経営全体の効率化やレベルアップにはつながりません。したがって、上司と本人の話し合いの上、対象とする考課期間で十分できるようになりたい職務を選び出す作業を行うことになります。そのために職務遂行状況評価表を作成します。この職務施行状況評価表で、全社の機能体系から導かれた各職務階層の職務基準に対し、自分自身がどの程度の水準で職務を行っているかを確認し、考課対象期間でレベルアップすべきターゲットを明確にします。
2)  職務遂行目標の設定

職務遂行状況の評価で明らかになった各自のレベルアップすべきターゲット職務について、この半期でどのような方法でどの程度レベルアップするかを目標設定いたします。

この目標の達成状況が人事考課の対象となります。この目標設定には結果を織り込むのはもちろん、どのようにして結果を出すのか実行目標まで検討・設定するようにしてください。結果目標・実行目標とも数値化するなどの工夫をして達成できたかどうか評価しやすい形で検討してください。

【図表2】
【図表2】

往々にして「結果主義」はその実現方法を軽視する方向に流れることがあります。これでは、結果を出すためにできることは「がんばる」しかなくなり、達成もおぼつかないことになります。
実行目標を綿密に検討することにより、「結果を出すことを最大の目標とする」本来の結果主義に立ち戻ることができます。

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