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建設経営セミナー


■『建設業のコストマネジメント〜現状と進むべき道』(2)
   〜必要利益確保のためのコストマネジメント〜
【第63号 平成17年10月17日発行】
(株)日本コンサルタントグループ 建設産業システム研究所
経営コンサルタント 宍戸 利彰

原価企画の効果

 原価企画を企業に導入するということは、これまでの業務のやり方を根本的に変えることであり、いわば経営改革そのものであるといえます。いつの世でも経営改革は難しい。なぜなら、経営改革はそこに働く人の意識改革なくしてはなしえないからです。抵抗や反発がないはずがありません。しかし、それを全社一丸となって克服してこそ未来が開けるのです。

 原価企画導入の具体的な効果として次の5項目があります。

1. 結果利益から利益のつくり込みへ
2. 現場頼みの利益願望から組織活動による利益創出へ
3. 顧客要求事項が明確化し組織で共有できる
4. 組織の枠を越えた力の結集が可能になる
5. 確実に社員の意識改革が進む

「工事が少ない。競争も厳しい。だから利益が出ないのは仕方がない。」こんな意識でよい結果がでるわけがありません。原価企画は社員に強烈な意識改革をもたらし、建設企業の仕事の仕組みを根底から変えます。そして、組織のメリットとは何かを目に見える形で示してくれる業務の進め方であり経営システムなのです。

 最後にひとつ。製造業にも原価企画がうまく行かない企業は少なくありません。それらの企業に共通することは、「高いVE能力」がないこと、そして「トップの強い意志」の欠如です。このどちらが欠けても、原価企画はうまく機能しません。建設企業が原価企画導入に際して心に刻むべき条件でしょう。

 次回は、原価企画の基盤となるVEについて、基本的な考え方や建設への活用について考えてみたいと思います。その上で、次々回以降にVEの実務的手法から原価企画の導入へと話を進めて行きます。


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