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建設経営セミナー


■『建設業のコストマネジメント〜現状と進むべき道』(5)
   〜必要利益確保のためのコストマネジメント〜
【第66号 平成18年1月16日発行】
(株)日本コンサルタントグループ 建設産業システム研究所
経営コンサルタント 宍戸 利彰

 これまで述べたように、VEの適用範囲は非常に広いのが特徴ですが、建設企業でVEが最も多く使われるのは、なんといっても個々の工事案件に対して原価低減を図ることによって利益を確保する局面でしょう。今回は、組織力を結集して工事利益目標を達成する基本的な仕組みである「VE計画会議」を紹介しましょう。
 このVE計画会議は、以降に説明する原価企画活動のなかで各段階において使われ、非常に重要な役割を果たすことになります。

1.顧客満足と利益確保

 VE計画会議は、工事における顧客満足と利益確保の可能性をとことん追求することが目的で、そのために組織の力を結集するのです。検討内容と効果は下記に示す通りです。
 現場担当者にとっては、ここで出されたさまざまな情報(知恵)こそが「宝の山」であり、それを工事遂行の中で具体化することが仕事になるといってよいでしょう。その努力が利益を向上させる。いうならば、VE計画なしに本当の実行予算を組むことなどできないはずです。

 ■内容
      1. 作業所の特性を踏まえた問題点の抽出
      2. VE対象の選定と目標CD額の決定
      3. VE実施工程の決定
 ■効果
      1. 作業所の枠を越えて組織力の結集ができる
      2. 利益向上や顧客満足のための創意工夫が活かせる
      3. 社員の改善・創造意欲が高まる



2.VE計画会議の進め方

 VE計画会議は単独で行うこともできますが、ISOで要求される施工検討会と同時に開催したほうが時間の節約にもなるでしょう。工事にもよりますが、VE計画会議のためには少なくとも半日程度の時間は確保したいものです。下記にVE計画会議を半日で行う場合のフローと時間配分の例を示しました。

VE計画の留意点としては、次のようなことがあげられます。

1. 自由な雰囲気を保ち批判は控える。全員が積極的に発言する。
2. 問題点のままで放置せず、改善のヒントを出すようにする。
3. 特定の問題に長い時間を費やさず、できるだけ多くの項目を検討する。
4. すでに決定しているものについては検討を控える。
5. 過去の経験にとらわれないよう各自が自由な発想をするように努力する。


■VE計画会議の進め方

会議の趣旨説明 目的の共有化、動機づけ、目標の設定 5分
   
工事概要の説明 共通基盤、情報の共有化 30分
   
問題点の抽出 ブレーンストーミングで問題点や改善のヒントを出す 120分
   
問題点の整理と
VE対象の選定
問題点や改善のヒントのリストを作成し、分類・整理する 40分
   
目標CD額の決定 改善した場合の予想CD額を設定する 30分
   
VE会議の開催日の決定 VEによる検討スケジュール、担当者を決める。決定事項を確認し動機づける 15分

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