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1.受注時利益は自社のミニマムコストで決まる
回復率(精算時における実行率の良化度合い)という言葉があります。普通の会社では回復率が大きいほど現場所長の能力が高い、よくやったという評価を受けるでしょう。ところが、原価企画ではそうした所長の評価は最低となります。なぜならば、最初から余裕のある予算であったので回復したとみなすからです(変更などによる分は別途評価します)。つまり、原価企画でつくられた予算では回復率は原則的にゼロであり、予算が必達目標そのものなのです。
ここでぜひ理解していただきたいのは、原価企画ではミニマムコストをつかむことがポイントであるということです。ミニマムコスト(真ネットとも呼んでいます)とは、自社の現状と能力からして、これ以下では絶対にできないというぎりぎりの原価のことです。つまり、ミニマムコスト以上で工事を受注すれば、それはそのまま利益となりますし、逆にこれ以下でとれば差額はそのまま赤字として残るのです。予算はミニマムコストで組みますから、当然回復することはありえないということになります。これさえ分かれば、どんな受注競争でも怖くはありません。予定価格も関係なし。他社が目隠し状態なのに、自社の営業はしっかり原価と利益を見すえているのです。あとは利益計画と戦略による経営判断だけで十分です。

2.原価企画で会社はこう変わる
「経営とは変化に対応することである」というドラッガーの言葉を待つまでもなく、経営者には変革のリーダーシップをとり、自社を新しい時代に適合する企業へと積極的に変化させることが求められます。
下図に原価企画によって企業がどのように変わっていくかを表してみました。原価企画の効果は以前にもふれましたが、図に示すように利益管理が着実に進み競争力が向上することとともに、企業の風土・体質(組織、業務形態、社員の行動の3要素から決まる)が大きく変わり、目的意識にあふれた活力集団となることにも注目すべきでしょう。

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次回は、原価企画の基盤である基本要素について少し詳しく説明し、どのように進めるべきかを考えてみたいと思います。
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