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建設IT活用レポート

■リフォーム工事の受注につなげる「営業支援ツール」の活用
【第3号 平成20年06月10日発行】


既存の住宅を生活スタイルの変化に合せて改築・改装する「リフォーム」。
その需要の多さから、市場はさらに拡大を続けているようですが、多岐にわたる業種からの参入で、
競争が激化しているのが現実です。
今回は、その「リフォーム」市場にて、着実に業績を伸ばしている会社の工夫を教えていただきました。


今回取材させていただきました岡山県「A社様」の概要

今回、リフォーム事業成功の秘訣を教えてくださったのは、岡山県にて地域密着型展開をしているA社様の社長です。

社長以下、営業2名・事務1名に加え、建築士2名の協力を得ながら事業を展開していらっしゃいます。

平成15年に事業を立ち上げてから順調に売上を伸ばし、
4年間で約3倍の実績と急成長を遂げています。
 
リフォームの市場は、競争が激化していると聞いていますが、着実に売上が伸びてらっしゃいますね。一番大切にしていることは何なのでしょうか?
 
私どもは、地域密着でリフォーム事業を展開している会社です。近所の大型店舗のホームセンターがリフォーム工事をはじめるなど、間違いなく競争相手は多くなってきていますね。
その中で、私はリフォームは「サービス業」だと思っています。
ですから、「お施主様との関係をいかに強くするか、それをいかに継続していくか」を常に意識しながら営業展開をしております。
 
具体的には、どのようなことを行ってらっしゃるんですか?
 
そうですね。私どもでリフォーム工事をさせていただいたお客様は約300件です。このお施主様との関係を継続強化するため、「工事後のハッピー訪問」と称し、月に1度の表敬訪問を実施しています。
また、営業が話をしやすいように、定期的にニュースレターも発行するようにしています。
時にはDMを出したりもしています。これは会社を知ってもらうという意味で、全体の底上げにつながっています。
 
すごいですね。お客様の件数と営業マンの人数を考えると、大変な努力かと思います。
お客様の状況を、しっかり把握することが必要かと思いますが、どのようにしてらっしゃるのですか?
 
おっしゃるとおりで、残念ながら全てのお客様の状況が常に頭に入っているわけではありません。
ですから、徹底した顧客管理が必要で、そのために「顧客カルテ」を作成し、お客様の状況を思い浮かべてから訪問するようにしています。
また、お問合せをいただいた場合の対応を円滑にするために、顧客管理ソフトを活用しています。営業が記入した情報を事務の女性がPCに入力します。また顧客管理ソフトは、DM発送の宛名印刷にも使っています。
 
お施主様に対して、会社を信頼いただくための地道な活動を積み重ねた結果、リフォーム工事の引き合いがきている、というイメージですね。
 
そのとおりです。まずはきっかけをいただくことが大切なので、非常に地道な活動ではありますが、これを積み重ねることで、業者選びの候補にあげていただけていると感じています。
あとは、私たちは「フットワークの良さ」を売りにしている会社ですので、引き合いをいただけたお施主様のご要望にはできるだけ「丁寧に・素早く」お応えしたいと考えながら活動しています。
 
それでは実際に、お客様から引き合いがあった場合、どのような活動をされているのかを教えていただけますか?
 
はい。何はともあれ、お施主様先を訪問するのですが、その時に「会社案内」と合わせて、過去の「施工事例集」を持参するようにしています。
施工事例は「キッチン・浴室・増改築」など、いくつかのパターンごとに金額入りで作成しています。
「施工事例集」は、最初の段階で、お施主様とのイメージの「ミスマッチ」を防ぐという効果に加えて、お施主様の「おおよその予算」を把握するツールとしても使えます。
そしてお施主様がイメージしていることを、予算も含めて把握した段階で、次回訪問日時を約束します。
仕事をされている方ですと「1週間後」、年配の在宅されているケースが多いお施主様の場合は「3日後」くらいを目処に、約束するようにしています。
 
なるほど、その次回訪問時に、お施主様に見積書を提出するという流れですね。
 
いいえ。次の訪問時に提出するものは「企画書」です。
もちろん、同時に見積書を提出するケースもありますが、基本的には「企画書」にてお施主様に提案することが大前提です。
企画書は「ごあいさつ、会社紹介」から始まり、「ご提案のコンセプト」「間取図」「外観・内観パース」「鳥瞰図」など、合せて8枚〜10枚程度のものをA3用紙に大きく、丁寧に作成しています。
ちなみに、競争相手の会社さんだと、「平面図」「仕様書」くらいの提出だそうで、「わかりやすい」という意味で差別化につながっていると感じています。
 
しかし、現実問題として、そこまでの「企画書」を最短3日で完成させるとなると、大変な作業かと思いますが、どなたが作成されているのですか?
 
作成するのは、担当営業の役割です。「PowerPoint」を使って企画書のベースを作成していますが、「間取図」「外観・内観パース」「鳥瞰図」については、CADの領域となるので、難しいものかと思っていました。
そこで私どもが採用したのは「VST」という営業支援ソフトです。
担当営業も、あまり苦労することなく操作を覚えたようですし、今ではお施主様に約束した期日までに「企画書」を提出するためには、なくてはならないツールとなっています。
 
それにしても、営業の方が「間取図」や「イメージパース」などを作成しているとは驚きました。
もともとPC操作が得意な方だったんですか?
 
決して得意な方ではなかったように記憶してます。
建設の現場を経験していた人間もおりますので、図面や用語の意味は理解してましたが、PC操作はうちに入社してから覚えたと聞いています。きっと使いやすいんでしょうね。
イメージをお施主様にプレゼンする際は、「きれい」であるか「リアル」であるかのどちらかが効果的なのですが、「VST」というツールを使えばどちらでも可能ですし、加えてm3数が出るのが良いですね。
合わせて、この時点で作成した図面は、契約をいただき、施工開始時に業者に渡す資料としても使えるので、あとからも役に立つんです。
 
ITを効率的に活用しながら、お客様目線での営業活動をされているんですね。
さらに業務改善を考えていることはございますか?
 
見積まで出せる機能が「VST」にあるようで、これを活用してみることを検討しています。
詳細な正式見積の前のレベルにはなりますが、せっかく作成した図面から見積金額が出てくる機能は使えるものなら使ってみたいですね。
現段階で実施している図面作成にどれくらいの作業を追加すると、概算見積として使えるレベルの数字となるのかを研究しています。


〜おわりに〜
お施主様に提出し、イメージを具体化する大切な「企画書」ですから、リコーさんのカラーコピー機でたくさん出力してるんですよ!とのコメントもいただきましたA社様。リフォーム事業で成功するためのポイントを惜しげもなく教えていただき、本当にありがとうございました。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。
今後の活躍をお祈りしております!


この活用事例のベースとなっているプレゼンツール「VST5」について

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