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平成20年度予定の経審改正情報

■平成20年度に向けて経営事項審査の改正の方向性(その7)

【第7号 平成19年11月12日発行】
(株)日本コンサルタントグループ 建設産業システム研究所
神中 良行


 

1.経営事項審査の虚偽申請の防止

 経審の結果は、公共工事の発注において利用されており、少しでも高い点数が取れるようにということで虚偽申請が多い事が長年問題視されてきました。そこで、今回の改正において虚偽申請の排除を徹底するために幾つかの対策を講じています。
 従来、財務諸表上の異常値のチェック、審査体制の強化等がありましたが、新たに以下の対策を新たに設けました。

 その他の審査項目(社会性等)W評点おいて、「監査の受審状況」の項目を設置して、会計監査人や会計参与を設置している企業に加点評価することです。また、これらを設置していない企業についても、経理に関する資格を有する企業の経理実務責任者が経理処理について一定のチェック項目を確認した旨の書面を自らの署名を付して行政庁に提出する仕組みを創設し、これについてはWにおいて加点を行うことです。当然ながら、そうした書面を提出したにもかかわらず、後日、経営状況について虚偽申請がなされた場合には、加重して監督処分が行われます。

 ここで、会計監査人と会計参与及び社内の経理実務責任者について説明します。

1)会計監査人とは
会計監査人とは、会社法上大会社に求められる会計監査を行う監査人のこと。
会計監査人は、計算書類およびその付属明細書、臨時計算書類、連結計算書類の監査を行い、会計監査報告を作成する(会社法396条1項)。
なお、会計監査の専門家ということから、会計監査人になれるのは公認会計士(監査法人を含む)に限られています。
また、大会社でない会社については、会計監査人の設置は任意でとなります。
−注− 大会社とは資本金5億円以上または負債総額200億円以上の会社をいう。

2)会計参与とは
 会計参与とは取締役(委員会設置会社においては執行役)と共同して、計算書類及びその附属明細書、臨時計算書類ならびに連結計算書類を作成する会社の機関であり(会社法374条1項)、会社法の改正において新たに設置を認められたものです。
 会社法では、主に会計監査人の設置されていない中小会社を念頭に置いて、専門知識を有する公認会計士(監査法人を含む)・税理士(税理法人を含む)の有資格者が、取締役・執行役と共同して計算書類を作成し、取締役・執行役とは別に計算書類を保存し、株主等に対して開示する義務を負担することにより、計算書類の虚偽記載等を防止してその正確性を担保とし、もって会社の計算に対する信頼を確保することを目的として、会計参与制度を設けることとしたものです。

3)社内の経理実務責任者とは
監査の受審状況において、「社内の経理実務責任者」とありますが、「公認会計士等数の現行加点対象有資格者」とありますので、公認会計士、会計士補、税理士等及びこれらとなる資格を有する者並び一級登録経理試験合格者が対象となります。

 

2.虚偽申請に対するペナルティの強化

虚偽申請を強化した改正となりますが、具体的なペナルティとして、国土交通大臣の許可業者に対して適用される監督処分基準(多くの都道府県知事もこれと同様の内容により監督処分基準を作成)においては、経営事項審査の虚偽申請を行った建設業者に対しては、15日以上の営業停止処分がなされることとなっていますが、虚偽申請の排除の徹底を図るため、これを倍増することとなります。

 

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