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平成20年度予定の経審改正情報

■その他審査項目W評点の分析

【第22号 平成20年8月25日発行】
(株)日本コンサルタントグループ 建設産業システム研究所
神中 良行


 

その他審査項目(社会性等)W評点について

 今回の改正で経営状況Y評点、自己資本額及び利益額X2評点の変更が大きく注目されていますが、W評点の改正に関して注目度は低いようです。そこで、今回はW評点に関して分析します。

 上記のグラフは、その他の審査項目W評点について年平均完工高別の平均点をグラフ化したものです。
 平均完工高が1億円以上の企業に関しては、旧経審のW評点が800点台から1000点以上とW評点の平均値は高くなっていることが分りますが、平均完工高が5千万円以下の企業についてはW評点が611.1点から359.7点へと251.4点と大幅に落ちています。

● 旧W評点分布グラフ

● 新W評点分布グラフ


 左のグラフは、新旧W評点の分布をグラフ化したものです。
 旧W評点は500点代から上限値の987点に分布していますが、新W評点の分布は下限値の0点から1300点代まで広く分布しています。

 今回のW評点の特徴として
(1) 完工高規模の大きい企業の評点が高い
(2) 点数の企業間格差が広がった
(3) 0点を含めて今までになかったほど低い評点にとなった企業が多い
といえます。

[注意]
当グラフのデータベースは第19号と同様です。


旧W評点 新W評点 備考
項目名 未加入 加入 未加入 加入 項目名 保険状況
W評点 W 660 860 0 960 W W評点  
労働福祉 W1 0 30 -60 45 W1 労働福祉  
安全成績 W2 30 30    
営業年数 W3 15 15 30 30 W2 営業年数 20年
会計士等 W4 6 6 6 6 W5 経理状況 同条件
防災協定 W5 3 3 15 15 W3 防災協定 有り
  0 0 W4 法令遵守 無し
  0 0 W6 研究開発 無し

 W評点においてこれほどの格差が広がった原因は下記等が考えられます。

(1) その他の審査項目内の各項目の点数が倍化
 労働福祉の雇用保険未加入が-15点から-30点へ、建退共加入が7.5点から15点へ、営業年数の上限値が30点から60点へなどのように点数がそれぞれ倍化されたため格差が広がることとなリました。
(2) 労働福祉のマイナス点が全体のW評点に反映
 上記の新旧比較表は、新旧経審で労働福祉の保険関係を全て未加入のときと全て加入のときのケースで評点を求めたものです。
 旧W評点で保険状況の有無でW点は200点違うのに対して、新W評点では960点も違ってきます。これは全て新経審で未加入の労働福祉W1評点(-60点)が他の評点合計(51点=30+6+15)を上回る為です。
(3) 営業年数の点数倍化
 上記の新旧比較表は営業年数を20年で計算していますが、保険状況全て加入した状況で営業年数が10年としたケースでは
 旧W評点:860点 → 793点(差異が67点)
 新W評点:960点 → 760点(差異が200点)
と新経審の点数差は大きく広がりました。営業年数が少ない会社は、それだけでその他の点数を確保していてもW評点が低くなるケースがあります。

 これらの要素が格差を広げる結果となっています。

 

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