2000年の後半から、森総理大臣がしきりに「IT化」を口にし始めた。また、電車に乗っても中刷りには、インタネット、IT、モバイルなどの言葉がないものはないほど「IT化」がさけばれている。しかし、IT化とはいったい何なのだろうか。
人によっては、OA化を今風に言い直しただけだと言う人もいる。インタネットを中心にしたEビジネスについてをIT化という人もいる。広義、狭義で様々に捉えることができるわけだが、ここでは、Information Technologyつまり通信技術というよりも、人と人、もしくは、人と企業と様々な現象とを結び付けるコミュニケーションと考えたい。
昔の企業とは家族または師匠と弟子などの以心伝心の世界であり、小さな場所で少ない人数で仕事が成り立っていた。特に取り立ててコミュニケーションをとる必要もなかった。
それが、マニュファクチュア、産業革命と経て、事業の規模も拡大され社内外でも多くの人と様々な打合せを様々な場所で実施しなければならなくなった。この情報のやり取りは、正確で迅速なほど、次の手を打つことができるわけで、時代とともに一刻を争うようになってきた。その通信手段として技術的には手紙、電信・電報、電話、FAXと時代は進み、今はインタネットを通じて大量の情報を迅速にやり取りすることができるようになってきた。
ところで、野球においてワンアウト・ランナー2塁の状態で、バッターが打った球がショートに飛んでくる。ショートはボールをとることと同時に、2塁ランナーが走っているのかどうか見て、バッターを刺すのか、2塁ランナーを刺せるのか、あるいはどこにも投げないほうが良いか素早く判断して行動をとらなければならない。このとき、判断が遅れるとランナーは誰も刺せずにピンチに陥る。
ここで整理してみると、ショートは第一にボールをキャッチすることに集中する。その動作と同時に、2塁ランナーの状況、バッターの走るスピードなどとボールの転がる方向、スピード、1,2塁の見方のカバー状況などの多くの現象をキャッチ(情報を収集する)し、他のメンバーとコミュニケーションをとりながら、今まで練習で培った経験(データベース)により自分の次の行動を判断するわけだ。
IT化も同様、企業がそれぞれの目的のために情報を集め、顧客、仲間、業者とコミュニケーションをとり、要所要所、迅速で的確な判断を実施して企業活動を円滑にするためにツールとして利用するわけだ。
スポーツは何度も練習を行うことにより迅速で的確な判断ができるわけで、企業のIT化も早道はなく、企業なりの伝達方法を試行錯誤し、経験(データベース化)を積みながらIT化する推進する必要があるわけだ。 |