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神中講師 建設業『あれこれ』を語る!


■ 第6話 『 IT化についてQ&A 』(2)  【第6話 平成16年 8月18日発行】

Q 建設業界ではIT化が急速に進んでいると聞きましたが実際にどのような状況なのでしょうか。
A 2003年8月に財団法人 建設経済研究所が「2003年度建設企業のITの活用状況に関するアンケート調査結果」を発表しています。その報告書を元にIT化の現状を分析してみました。
調査時期は2003年5月〜6月、発送数1,998件中回収が505件で回収率が25.3%、同調査は昨年度の調査結果と比較しながら解説しています。詳しい状況は建設経済研究所のホームページより「2003年度建設企業のITの活用状況に関するアンケート調査結果」のPDFファイルをダウンロードしてみてください。

1. IT化への取組み状況
全体で見ると「既にIT化を進めている」と回答した企業は2002年度の67.0%から78.4%と増えています。2003年度大手企業では90%以上がIT化を進めていますが、資本金が1000万未満の企業は50%近くが「検討中」と答え、10%強が「取組むつもりはない」と回答しています。IT化は規模の大きい企業から小さい企業へと着実に浸透していると言えるでしょう。

アンケート調査結果
2. パソコン普及状況(社員一人当りに対する割合)
内勤部門は、全体で見ると、普及率70%以上企業が、2002年度は57.0%だったのが2003年度には65.6%にアップしており、大手・中小企業ともに普及率は上がっておりパソコン導入が全体的に進んできていることがわかります。
現場部門は、内勤部門よりも普及率は低く、全体で見ると普及率70%の企業が2002年度の49.6%が2003年度は58.0%と大幅にアップしています。しかし、資本金1,000万円未満の企業では普及率10%未満の企業が60%程度を占め、現場へのパソコンの普及が送れています。小規模企業の現場部門のIT化は、まだまだこれからといったところです。


3. インターネット接続状況
内勤部門は、全体的に接続の状況は2002年度に比べ進んでいます。大手企業は「ほぼ社員全員に接続している」の割合が高いのですが、資本金が1000万以下の企業では、半数の企業が「一部の社員に接続している」、20%近くが「全く接続していない」という状況です。
現場部門は、内部部門と比較して接続状態は大きく落ちます。資本金が1000万以下の企業が70%近く全く接続していない状況です。


4. 現場と社内情報システムとの接続状況(新規調査)
今回から現場と社内情報システムとの接続状況という項目が新設させました。全体的に見ると、20%強が「ほとんど全ての現場から接続できる」と回答があり、「半分程度で切る」「一部できる」を含めると40%近くが接続できると回答しています。
まだまだ、接続状態が良いとは言えませんが現場を含めた情報システム網が建設業界でも浸透してきていると言えるでしょう。


5. 情報リテラシー(操作能力)教育の実施状況
全体で見ると、14.1%が「全体的に実施している」、47.0%が「一部実施している」、38.9%が「実施していない」となっています。
ハードウェアは充実出来てきたが、使いこなすための仕掛けはこれからといったところです。企業の誰でもが使いこなせなければITは充分に活用されていないということになります。


6. CALS/ECへの対応状況
全体で、39.1%が「対応している」、34.4%が「対応していないが計画中」、15.0%が「対応の予定はない」、11.5%が「わからない」となっています。
大手企業は対応の割合が高く、資本金1000万未満では対応している企業はなく42.9%が計画中となっています。
電子入札、電子納品が具体的に始まっている大手より対応していると思われます。


7. 建設産業のIT化の遅れの理由
全体で、最上位に「多工種・多材料による標準化の困難さ」が55.2%、「費用対効果が見えない」40.8%となっており、IT化の遅れの理由として建設産業の特殊性による要因とIT化活用のメリットを感じていない企業が多いようです。
また、中小企業では「経営者の意識が低い」31.0%、「人手作業中心の生産現場」26.9%で大手企業と比較して割合が高く、社内的な推進体制が整いにくい状況にあるようです。



今回の報告書から建設業界も着実にIT化が進んでいることがわかります。ただし、大手企業から中小企業に。内勤部門から現場部門にとIT化が浸透する方向性があり、CALS/ECも実際に提出を求められている規模より実施しているようです。今後もIT化は進んで行くと思いますが、業務改革と連動したIT化の活用を検討することが必要なのではないでしょうか。
このアンケートは、自社のIT化促進のための参考となると思いますので是非、報告書に目を通してみてください。

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