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神中講師 建設業『あれこれ』を語る!


■ 第13話 『 IT化についてQ&A 』(9)  【第13話 平成17年 8月12日発行】

Q 我が社では近年、コスト管理を推進するために、コンピュータを導入し実行予算管理、工事管理などの市販のアプリケーションソフトを購入してIT化を実施しています。しかし、思いのほか効果が上がっていません。何処が問題なのでしょうか。
A コスト管理を実施しようとしてIT化を推進している上手くいっていない経営者の方に「IT化自体をコンピュータとソフトを導入することで実施できると思っているのではありませんか。」と聞きますと殆どの方が「そんなことは思っていません。」と答えます。そこで、さらに「では、コンピュータとソフト購入以外に何をしましたか。」と聞きますと「・・・・」とあまり答えが返ってこないことが多いのです。

コスト管理  それではIT化導入のメリットとは何でしょうか。

(1) 計算などの正確さ・迅速性
(2) 省スペース化
(3) データの遠隔移動の迅速性


などが挙げられます。

 近年、経営管理ではPDCAサイクルの考え方が浸透しています。
(1) P(Plan)計画
(2) D(Do)実行
(3) C(Check)確認
(4) A(Action)対処のサイクルを迅速に回す
ことで計画に追加修正を行うことにより経営の効果を上げる訳ですが、コスト管理も同じくPDCAサイクルで実施します。

P:実行予算を作成します。
D:工事の実績データを収集します。
C:実績データと実行予算のデータに差異がないか確認します。
A:予算と差異が生じた場合の対処を実施します。

これらのサイクルを回して行くわけですが、IT化することにより、

Pでは、過去のデータを省スペースで蓄積し、ケースに応じて蓄積されたデータから迅速に検索、正確な計算を素早く行います。
Dでは、現場の工事実績データを素早く収集し、本社などデータを必要とする遠くへ迅速に移動することができます。
Cでは、実行予算と実績データの対比に役立ちます。
しかし、Aではその予算・実績の差異に対しての対処は人が考えるのです。
つまり、IT化ではデータの蓄積、検索、移動、計算、出力など迅速且つ正確に行えますが、問題点の把握と対処については人が行わなければならないのです。

 今、IT化が上手くいかないのであれば、データの蓄積方法や区分け方法、また、それらのデータから出力された結果を読取り判断するための仕組み作りができていないということではないのでしょうか。IT化でコスト管理を成功するためには、社内のコスト管理の仕組みづくり、社員のコスト管理に対する意識と技術の向上などを組合せて行かなければさほど効果が上がらないものです。人と物と金と情報(IT化)が一致してはじめて高い効果を得ることができるのです。今一度、自社の体制を分析して検討してみてください。

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